ロナルド・ブリーク：東洋絨毯への情熱が生み出す革新的なインテリアデザイン
2024.08.22
アメリカの著名デザイナー、ロナルド・ブリーク
ロナルド・ブリークは、1941年にニューヨークのパーソンズ美術大学を卒業したアメリカの著名なインテリアデザイナーです。数々の賞を受賞し、世界的に活躍しています。
東洋の装飾絨毯への深い造詣
ブリーク氏は、東洋の装飾絨毯に対する深い造詣で知られています。彼は、絨毯を単なる床材ではなく、視覚と触覚に訴えかける芸術作品と捉えています。
絨毯との出会い
ブリーク氏が絨毯に魅了されたのは、パーソンズ美術大学でのプロジェクトがきっかけでした。そこで彼は、東洋絨毯の多様な色彩とデザインに感銘を受け、以来、自身のプロジェクトの多くに絨毯を取り入れるようになりました。その後、彼は4ヶ月間のヨーロッパ旅行を経て、ニューヨークに戻り、ポール・アル・バルジ研究所でワン・アンジェロ・ドンギアのアシスタントを務めました。後に、同研究所の副所長に就任しました。1973年、彼はマンハッタンに「ロナルド・ブリーク・アンド・アソシエイツ」を設立しました。
ブリーク氏にとって、手織りの絨毯は、職人の個性が反映された芸術作品です。彼は、使い古された美しい絨毯を好み、新品のありふれた絨毯には興味を示しません。
絨毯の多様な可能性
ブリーク氏は、絨毯が空間デザインにおいて様々な役割を果たすと考えています。複数の絨毯を組み合わせることで、空間全体を繋ぎ、調和を生み出すことができると述べています。
絨毯選びのポイント
ブリーク氏は、都会的なデザインよりも、ヘリースやスルタンアバド などのイランの村の絨毯や、トルコのウシャク絨毯、キリムなどを好みます。
デザインプロセスにおける絨毯の位置づけ
ブリーク氏は、デザインの初期段階で特定の絨毯を選ぶのではなく、全体の色彩設計に合わせて絨毯を選びます。絨毯は、空間の中で調和を保ちつつ、独自の価値を主張するべきだと考えています。
絨毯と空間の調和
ブリーク氏は、伝統的な空間にもモダンな空間にも、適切な絨毯を選ぶことで調和を生み出すことができると信じています。絨毯は、絵画のように空間を彩る要素であり、その可能性は無限です。
ブリーク氏の革新的なアプローチ
ブリーク氏は、複数の絨毯を一つの空間に配置するなど、革新的なアプローチで知られています。彼は、デザインに固定観念を持たず、自由な発想で絨毯の可能性を探求しています。
ブリーク氏の功績
ブリーク氏は、1960年代から東洋絨毯の価値を広く伝えることに貢献してきました。彼は、自身の経験と知識を活かし、絨毯をインテリアデザインの重要な要素として確立しました。
ブリーク氏のメッセージ
ブリーク氏は、デザイナーたちに、絨毯を恐れることなく、自由に活用するよう呼びかけています。彼は、絨毯と他の要素を組み合わせ、創造的な空間を作り出すことを奨励しています。
ロナルド・ブリーク氏の絨毯に対する深い愛情と革新的なアプローチは、インテリアデザインの世界に新たな風を吹き込みました。彼の作品は、絨毯の美しさと可能性を私たちに教えてくれます。
出典：記事の要約をここに記述
雑誌名：Iranian Carpet Monthly
編集長：TURAJ ZHULEH